古いものを愛でる文化が根付く、京都。
古道具や古美術をはじめとした骨董品のほか、古書もそのひとつ。
古書好きの方はもちろん、それ以外の方にもオススメしたいお店『Books & Things』。
鴨川にほど近く、骨董店が軒を連ねる大和大路通り。
通り沿いの黒い看板が目印で、路地の一番奥にお店を構える。
玄関のチャイムを鳴らすと、店主がお出迎え。
履物を脱いで畳に上がると、建築やアート、デザインなど、20世紀に発行された写真集など、約700冊がラインナップする。
もちろん古い物ばかりだが、どれも非常に状態が良く、ひとつ一つにカバーが施されるなど、店主の本に対する愛情が宿っている。
畳に座って店主と話しながら好きなジャンルや写真のテイストを伝えると、それに沿った本をピックアップし、丁寧に解説してくれる。
「写真集は写真も当然重要ですが、なによりもデザインが命だと思っています」と語る通り、ジャンルごとではなく本の高さや大きさで並べられた美しいレイアウトは必見だ。
また、古書のほか著名なフォトグラファーが撮影したオリジナル・プリントも販売している。
例えば、アメリカの写真評論家 ボーモント・ニューホールが1940年に撮影したものや、オーストリアの写真家 マイケル・ホロウィッツが1970年に撮影したジョン・レノンとヨーコ・オノなど、アート性と希少性の高い作品たち。
そのどれもが、思わず見入ってしまうような素晴らしいものとなっている。
思いもよらなかった素敵な巡り合いがここにあるかもしれない。