松崎商店:街の変化を見続けるミリタリーショップは知る人ぞ知るマニア御用達の1軒

--お店の商品はどのように仕入れているのですか。

(「松崎商店」店主 松崎一男さん)うちは米軍登録業者だから、軍のものは全部日本に駐留している基地から。官公庁から払い下げするという通知があって、使用しなくなったり、不良品であったりとか、新品でも20年も経てば使えなくなって新しいものに変えるからとものが出る時もありますね。仕入れる時は、三沢、相模原、岩国、沖縄、佐世保から。沖縄は遠いから遊びがてら1、2回行ったくらいだね。払い下げの通知が来たら、期限が数日あるから、その間に各地から業者が行って、入札できたら通関して仕入れます。

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--どういうお客さんが多いですか。

昔は小売じゃなくて卸しだけだったから、地方の古着屋さんが仕入れに来たわけ。今来るのはマニアだねぇ。それと、うちは長くやっているから遠くからも来ますよ。「日曜祭日やってますか?」と前の日に電話がかかって来て、だから全ての日曜を休みにするわけにもいかない。あと、うちは貸衣装屋としてはやってないけど、衣装屋さんや小道具屋さんはいっぱい来ますよ。

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--松崎さんがこちらのお店で働くようになったのはいつ頃ですか?

高校卒業してから。もう50年以上前になってしまいますね。昔から自分の家の商売は継ぐものだと思ってたから、自然に働き始めました。お店の創業は1937年で、先代が昔の陸海軍の払い下げをしている家に奉公にあがってから暖簾分けしたかたちです。いまは米軍物を主にやっているけど、以前は陸海軍、国鉄、郵政省、警察など役所の払い下げの品物をやっていました。

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--お店の場所はずっとこちらですか?

店はもともと戦前には深川にあったけれど焼けてしまって、戦後一時的に浅草、その後昭和22年頃に上野に来ました。僕は深川の生まれです。小学校、中学校、高校もこの近辺。近くに小学校の同級生もいて、今は全部で3人。月に2、3度お互いのお店を行き来したりしてますよ。

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--この通りを見続けていて、昔と比べて変わったなと思うことはありますか。

商店がなくなったから夜は早くなってしまったくらいですかね。前は店を閉めてから外に出ていたけど、出て行くお店がなくなったから行かなくなりましたね。地元の人が行けるお店というのは、やっている人が年を取ってしまって、どんどん少なくなってしまっています。時間になっていけば近所の人たちが自然とそこにいる、いい飲み屋があったんですけどね。うちのような軍ものを扱うお店も、前はアメ横の中に何軒もあったのですが、いまは軍のものを直接仕入れてやっているところは一つもない。軍に関係なく色んなところから仕入れているのであれば、他にもあります。

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--この仕事の面白さは?

なんの商売でも、うまくほしい商品を仕入れた時。目利きというよりも、自分で売れると思うかどうか、ですね。

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Matsuzaki Shoten 松崎商店

1937年東京・深川に創業。その後浅草を経て1947年に東上野に移転。現在は二代目・一男さんが店主を務める。全国のミリタリーマニアの間で、米軍を中心に直接仕入れた選りすぐりの「本物」の数々には定評があり客足が絶たない。
東京都台東区東上野3-18-3
ノーガホテル上野から徒歩2分、自転車で1分
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Tags : Matsuzaki Shoten, shop, vintage fashion